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NetflixがDVDに勝てた理由を、行動経済学で考える

NetflixがDVDに絶対に勝っていることについて 伺おうと思います。 NetflixがDVDに勝っていることというのは、 DVDというのはここではレンタルするDVDみたいなことで定義しようかなと思っていますが、 借りに行くこととか返しに行くことが不要になるということは誰でもわかることなんですけれども、

DVDの時にあっためんどくさいことをもう一個解決しているなと思っていて、 それは何かというと、ある作品やドラマが見終わった後にDVDというのはその1回ディスクを取って、 新しいものに変えてまた入れて見る、みたいな作業が発生していたんですけれども、 Netflixって見ていると右下に「次のエピソードを見る」というボタンが出てきたり、 あるいは勝手にその次のエピソードに 行ったりするじゃないですか。

というところで、いちいちディスクを変えるという面倒さを圧倒的に解消しているんだなというふうに思いました。これは僕もNetflixをそこそこヘビーに使っているユーザーではあるんですが、 結局、次の作品を勝手に見させてくれるというのは、 ある種現状維持バイアスなんですね。

現状維持バイアスというのは何かというと、基本的には未来の状況が好転するというふうに分かっていても変化を避けるということですね。変化を避けて新しい選択に対して否定的になるというところで、例えば最近で言うとChatGPTを使わないとか、あるいはビットコインを買わないとかもそうかもしれないんですが、わからないものとかゲームチェンジャーとなるものを入れないし、いろんな要因がある中でも現状にとどまるっていうということで 、つまり、何かのエピソードが終わったら、 次も当たり前に見るという状態は行動経済学的にいえば「現状維持バイアス」に基づく仕掛けなわけですが、これTikTokとかもそうですよね。

勝手にどんどん再生されていくということが、 行動経済学的に言うと、 現状維持バイアスというのがかかっているというわけですね。 行動経済学というのは、 人間の非合理な行動とか動きというのを、 経済学や心理学では説明できない領域に基づいて考えることなんですが、 まさにこの現状維持バイアスというのがNetflixにはあると思うし、 結局、DVDの一回ディスクを変えるというところも圧倒的に解消しているのかなと思った次第でございました。

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